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アルミ製カンジキ


 私は、生まれも育ちも富山県で、いわゆる「雪国生れの雪国育ち」です。私の住んでいる場所は、近年はそれほど多くの雪が積もらなくなりました(大体 50cm)が、子供の頃は毎年必ず1メートル以上の雪が積もっていました。だからといって、カンジキを履いて生活していたかというと、そんなことは無く普通に長靴で生活していました。カンジキは基本的に、山仕事(狩猟等)で雪山にはいる人が使うものです。実物を見たり触ったりしたことはありませんでした。
 最近は、スノーハイキングなるものが静かなブームで、山ショップで行くとスノーシュー(西洋カンジキ)をよく見かけます。わたしも、ここ何年間ほど秋になるとスノーシューが欲しくなっていましたが、年に1回使うかどうか判らないものに3万円以上出す気がせず、毎年あきらめて、春になり、夏山だけを楽しんでいました。それが、2013年11月上旬と下旬の2回に立山室堂に写真を撮りに行って、白銀の美しい自然とたわむれる楽しさにはまりました。そのときは、長靴だけの舐め切った装備で行ったのですが、最低でもカンジキが必要となったわけです。スノーシューという選択肢もあったのですが、斜面を登ることを考えて(お金もケチって)カンジキにしました。でも、やはりスノーシューも欲しくなり余計な出費が嵩むかも・・・。
 でカンジキを探しました。昔ながらのカンジキは木製ですが、どこで売っているのか判りません。富山県と言えども近くのホームセンターには置いてありません。好日山荘でも木製カンジキは取り扱っておらず、アルミ製カンジキ(エキスパート・オブ・ジャパンとマジックマウンテン?)だけでした。木製カンジキは、使用後のメンテナンス(乾かす手間)もたいへんらしいです。ネットで検索すると「エキスパート・オブ・ジャパン」がカンジキのトップ・メーカーらしいです。その会社のWebサイトへ行き「スノーシューズ」ってページにアルミ製カンジキがあります。カンジキの種類は、全部で4種類あり、前後が持ち上がったタイプとフラットタイプ、更にMサイズとLサイズです。私は山の斜面を登る予定なので、前後に持ち上がったタイプとし、サイズは体重が軽いのでMサイズを選択しました。エキスパート・オブ・ジャパンのWebサイトにもオンラインショップがあるようですが、普通はメーカー直営よりもアマゾンなどの方が安いので、とりあえずアマゾンで価格調査です。どうやら「オクトス」というネット専業登山用品店がいい感じです。富山県民としてはオクトス所在地が石川県羽咋市ってことも好感です。値段も安いし・・・。この記事を書いている2014年4月2日現在は、消費前8%となっており軒並み値上がりの嵐ですが、2014年3月にオクトスへ直接注文したときは、代引き手数料込み9255円でした。
 エキスパート・オブ・ジャパンのスノーシューズM(SN3)の価格(2014年4月2日現在)は、エキスパート・オブ・ジャパンのオンラインショップが 12,085円(税込、送料無料)、オクトスのオンラインショップでカンジキ本体と爪カバーで9,504円(税込、送料無料、クレジットカード不可、振込手数料や代引手数料は顧客負担)です。
 
 諸物価高騰のご時世、2023年11月現在、エキスパート・オブ・ジャパン公式Webサイトで「HSスノーシューズM(SN20)」本体 17,300円(税込み)、オクトスでは本体とケース付きで 17,776円(税込)となっています。私が購入した2014年当時と比べると、ベルト保護のパーツが入るなど多少の仕様向上があるとはいえ、恐ろしいほどんの値上がりです・・・。
 
購入したアルミ製カンジキ:エキスパート・オブ・ジャパンのワカン
アルミ製カンジキ
 
横から見たカンジキ
 
スノーシューズM(SN3)仕様
素材:フレーム(楕円の部分)はジュラルミン製、爪はステンレス製、バンドはナイロン製
サイズ: フレーム 410mm×182mm、フレーム直径 22mm(管の厚み 1mm)、爪高 49mm
重量:735グラム
カラー:フレームはシルバー、バンドは赤色
 
と言う事で、購入したカンジキを詳しく見ていきます。
宅急便の袋
ヤマト運輸・宅急便の袋
プチプチで包まれたカンジキ
袋を開封するとプチプチで包まれたカンジキ
運搬時に役立つ爪カバー
運搬時に役立つ爪カバー
両サイドにある爪
両サイドにある爪(ステンレス製)
金属疲労は大丈夫?
前後の反らせた部分が心配です。
取扱説明書
取扱説明書
 
 ネットで調べると、「エキスパート・オブ・ジャパンのカンジキを改造した」って話が数多く出てきます。例えば「エキスパートオブジャパン ワカン(購入と改造)」「ワカンの締め方ワカンない 締め方調節編」「エキスパート・オブ・ジャパンのワカンとその改造」などです。基本的に皆さん同じで、「丸カンの付いたベルトの取り付け変更」「ベルト保護用にロックタイ装着」の改造を行い、凝り性の人は雪の固着を防ぐために「かんじきのアルミフレーム部分にスパイラルチューブ巻き付け」をしているようです。で、私も基本の2つの改造をやってみました。スパイラルチューブは大げさなのでやらずに、履き間違え防止のため、片側前方のみ「スパイラル塗装」を施しました。
 
改造1:丸カンの付いたベルトの取り付け変更
改造と言うほどの事もなし・・・。ベルトアジャスターへのベルトの通し方を変更しました。ワカンを購入して送られてきた素の状態では、普通にベルトが通されています。登山靴をワカンに装着する固定バンドを締めると、この丸カン付きのベルトが登山靴の側面へよじれるので締め付け力が弱くなり、雪の中を歩いているとグラグラしてくるらしいです。改造(変更)として、ベルトアジャスターへベルトを通す時に180度ひねって通します。そうすると下記の写真のように、ベルトが側面を向き登山靴の側面へ素直に出て、固定ベルトを締め易くなります。左側面と右側面用ベルトでは、ベルト通しへのひねりはそれぞれ逆へねじります。
丸カンの付いたベルトの取り付け変更
 
改造2:ベルト保護用にロックタイ装着
ワカンの左右側面に2つのステンレス製の刃(爪)があり、ワカンで雪の中を歩く時に横方向の動揺を抑える役割があります。そしてワカンのフレームには足を乗せるナイロン製の赤いベルトが2本横方向に渡されています。2本のナイロン製ベルトはステンレス製の葉を挟み込みベルトがずれないように縦方向渡された別のベルトで締め付けられています。これにより、ステンレス製の刃がナイロン製ベルトに食い込む事により、ナイロン製ベルトではありますが、磨耗により擦り切れ破断の恐れがあります。比較的ごついベルトが使われているので、数回の使用では全く問題ないと思いますが、いつかは必ずボロボロになります。製造元のエキスパート・オブ・ジャパンもこの件(問題?)ついては十分理解しているようで、オプションとして「ネイルパック(SN7)」というのを販売(消費税5%の時代で税込み1155円)しています。どんなものかというと単純な「ゴム製リング」です。これを刃とベルトの間に入れる(8箇所)だけです。私の改造内容は、ロックタイ(結束バンドとも)を刃とベルトの間に入れました。永年使用でロックタイはボロボロになるでしょうが、ナイロン製ベルトは擦り切れない予定です。なおロックタイは、ホームセンターで売っています(電気配線とかテーブルタップのある辺り)。20本入り(幅3.6mm、長さ200mm)で150円くらいですね。
ベルト保護用にロックタイ装着
 
改造3:フレーム前部にスパイラル塗装
シェアNo1のエキスパート・オブ・ジャパンのカンジキだから、みんなが使っています。履き間違えないように、塗装を施してみました。実験なので(途中で疲れてやめたのが実態)、左足用ワカンの前部だけにスパイラルで塗装をしました。養生テープを隙間を開けて巻き付け、スプレーペンキでシューシューです。このどうでもいい改造で、最もお金と時間をかけました。
フレーム前部にスパイラル塗装
 
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