いこまいけ登山
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雷鳥


 雷鳥は、日本では北アルプス・乗鞍岳・御嶽山・南アルプスおよび中央アルプスの木曽駒ヶ岳に生息しています。世界的にみると北半球北部に分布し、北極海沿岸とヨーロッパ・アジアの高山帯に生息しています。鳥綱キジ目キジ科ライチョウ属に分類され、学名は「Lagopus muta」、英語名は「Rock ptarmigan(ロック・ターミガン)」、日本語は漢字では「雷鳥(らいちょう)」と書きますが、文献や研究者の間ではカタカナで「ライチョウ(もしくはニホンライチョウ)」と記載することが多いようです。ニホンライチョウは「国の特別天然記念物」に指定されており、富山県と長野県および岐阜県では「県の鳥」に指定されています。
 
雷鳥(写真:2019年5月25日 9時13分撮影):立山の別山山頂にて、鹿島槍ヶ岳を背景に岩の上で見張りするオス雷鳥
雷鳥
 
目次:
  1. 雷鳥とは
  2. ニホンライチョウ
  3. 立山のライチョウ(雷鳥)
  4. 私のおすすめ時期
  5. ライチョウ観察の注意点
  6. ライチョウの一年
  7. ライチョウの寿命
  8. ライチョウの換羽
  9. ライチョウの餌
  10. 雷鳥 フォト・ギャラリー
 
雷鳥とは
1,キジ目キジ科ライチョウ属、学名:Lagopus muta
2,世界で18種、23~30亜種(諸説あります)
3,日本には「ニホンライチョウ」が高山帯に生息し、世界の最南端に生息するライチョウ属です。なお北海道に生息する「エゾライチョウ」は「エゾライチョウ属(Tetrastes)」です。
 
ニホンライチョウ
1,氷河期からの生き残り
2,1980年代には 3,000羽生息とされ、2000年代には 2,000羽弱に減少
3,生息域は、立山を含む「北アルプス(飛騨山脈)」 、新潟県頸城山塊「火打山と焼山」 、「南アルプス(赤石山脈)」、近年移殖された「木曽駒ヶ岳(中央アルプス)」。なお江戸時代以前の文献によれば蓼科山、八ヶ岳、白山にライチョウが生息していたと記録されています。
 
立山のライチョウ(雷鳥)
1,室堂平と周辺の山に 250羽程度生息
2,立山連峰(剱岳、大日岳、薬師岳など)にも広く生息
3,室堂平では「みくりが池」「エンマ台」「血の池」などでよく見かけます
 
私のおすすめ時期、以下の説明は立山でのライチョウに関するものです。
・4月のアルペンルート開通直後:白い雷鳥
・GWから5月末:つがい形成期
・5月~6月:雄雷鳥の縄張り争い
・7月:雷鳥の雛がみられます。
・11月下:白銀の立山と白い雷鳥  

ライチョウ観察の注意点
・散策道から静かに見てね。積雪期に植生入ると「ごぼって」危ないよ。
・雷鳥を見かけたら「立ち止まって」距離をとってね。
・雷鳥を見られるのは、朝(10時まで)と夕方(3時から)だよ。昼間は暑いでのハイマツの陰で昼寝しています。
・双眼鏡は、8~10倍が便利
 
ライチョウの一年(1、春)
・春(~4月):一面の雪原ですが、植物が露出している場所で集団採食
・5月:ナワバリ形成
・5月から6月頭:ナワバリ内で番(つがい)成立、基本的に毎年同じ雄雌で同じナワバリ、求愛ディスプレイがみられます。
・ナワバリの大きさは立山室堂平であれば 200~300メートル四方です。ただし同じ室堂平でも地形によりナワバリの面積が変わります。室堂平は条件の良い場所とされ、ナワバリが比較的小さく、国内の他の生息地では 1㎞四方のナワバリもあるとされています。
ライチョウの一年(2、産卵)
・6月上旬から中旬:産卵、1日で1~2個のペースで卵を産み、立山では平均6個産卵します。近年は7個に増えています。動物園での飼育では20個以上産卵することもある
・抱卵開始から、21~22日で孵化
・メスは抱卵に専念し、オスは見張りでナワバリを守ります。孵化の1週間前にはオスはナワバリを放棄。
ライチョウの一年(3、ひな誕生)
・7月10日前後:孵化、孵化と同時に巣立ちし、母鳥と共に歩き、植物をついばみます。鳴き声は「ピヨピヨ」
・雛は初生羽と呼ばれる羽毛で保温力が無いため、寒さに弱く、1時間に45分程度、母鳥に抱雛(ほうすう)されます。翼の間(お腹)に入り暖をとります。
・雷鳥親子の観察は7月が最適
ライチョウの一年(4、幼鳥)
・孵化から1週間程度で風切羽
・7月中旬からは、運がよければ「雛の飛行訓練」を見られます。
・8月頭:幼鳥となり飛べるようなり、雷鳥親子は餌を求めて谷筋へも移動します。このため、雷鳥観察がし難くなります。
ライチョウの一年(5、若鳥)
・9月:雛は若鳥となり、親鳥を一回り小さくした体格まで成長しています。
・10月:親鳥と同じ程度の大きさになります。この時点でようやく雌雄の見分けがつくようになります。ただし鳴き声は「ピヨピヨ」、顔もやや幼顔。
ライチョウの一年(6、初冬)
・11月:家族は解消され、雷鳥は集団生活になります。11月中旬には換羽により白い雷鳥となります。
・11月下旬:室堂平は雪に覆われ、植生が露出している場所で雷鳥の集団をみられることがあります。朝夕のみくりが池温泉近くが定番
ライチョウの一年(7、厳冬期)
・冬:室堂平は積雪8メートルとされ、完全に雪に覆われ、強風・極寒。
・雷鳥は、称名渓谷の崖地形の樹林帯(ダケカンバ、アオモリトドマツ)で冬芽を食べて過ごしている、とされています。
 
ライチョウの寿命
・最初の冬を越した雷鳥は、その後4年ほど生きる(つまり寿命5年)
・立山での調査によれば、最長は雄13年、雌12年。世界的にみて、立山の雷鳥は長寿命とされています。
・冬を越せる若鳥は65%
 
ライチョウの換羽
・換羽は雄雌ともに1年で3回
・冬は純白
・5月頭ころ繁殖期(夏羽)の姿に、雄は黒褐色、雌は黄褐色
・8月下旬前後、雄雌とも暗褐色に換羽
・11月中旬頃に純白の姿に
 
ライチョウの餌
・植物を中心とした雑食性、小さな昆虫も食べます。
・残雪期はハイマツ林縁部で採食
・雪が少なくなると常緑低木の葉を餌にしています
・7月上旬からは高山植物が咲き始め、柔らかい葉や花を食べます。
・夏の間は次々と咲く高山植物が餌
・秋が近づくと、ガンコウランやクロマメノキなどの実を食べます
・秋本番、イネ科の種子をついばむ姿が見られます。
・冬が近づくと、地上に出ている葉っぱを食べます。真冬はダケカンバの冬芽など
 
雷鳥 フォト・ギャラリー
2023年11月27日(立山室堂平、エンマ台の西斜面)
2023年11月26日(立山室堂平、みくりが池温泉近く)★★★
2023年9月23日(雷鳥坂)
2023年8月19日(立山室堂平)
2023年8月8日(天狗平と立山室堂平)
2023年7月16日(薬師岳、太郎平)
2023年6月10日(薬師岳)
2023年5月5日(新室堂乗越~雷鳥沢キャンプ場)
2023年5月4日(立山室堂平)
2023年5月3日(立山室堂平)
2022年7月24日(大日岳)
2021年7月18日(唐松岳)
2021年5月25日(立山室堂平)
2021年5月24日(立山縦走)★★
2021年5月23日(立山室堂平)
2019年7月15日(立山室堂平)
2019年7月14日(立山室堂平)
2019年7月13日(立山室堂平)
2019年5月26日(立山室堂平)★★
2019年5月25日 立山室堂平(立山室堂平)★★★
2019年5月25日 立山縦走(立山縦走)★★★★★
2019年5月24日(立山室堂平)★★★★★
2019年5月5日(立山室堂平)★★
2019年5月4日(雷鳥坂と別山)★★★★
2019年5月3日(立山室堂平)★★
2018年9月18日(立山室堂平)
2018年7月12日(立山室堂平)★★★★★
2018年7月11日(立山室堂平)★★
2018年7月3日(立山室堂平)★★★★
2018年6月24日(立山室堂平、とやまのライチョウサポート隊 講習会)
2018年6月4日(立山室堂平)★★
2018年6月3日(立山室堂平)★★
2018年6月2日(立山室堂平)★★★
2018年4月18日(立山室堂平)
2018年4月17日(立山室堂平)
2018年4月16日(立山室堂平、アルペンルート開通直後)
2013年8月8日 前剱(剱岳・別山尾根ルート)
2013年8月8日 雷鳥坂(雷鳥坂)
2012年7月25日 平蔵のコル(剱岳・別山尾根ルート)
2012年7月25日 雷鳥坂(雷鳥坂)
2011年7月15日(奥大日岳)
2007年8月1日(龍王岳近く)★
 
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