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立山
内蔵助氷河
日本国内では7つの氷河が確認されており、そのうち富山県の立山・剱岳山域には5か所の氷河があります。以前は、極東地域の氷河の南限はカムチャッカ半島とされていましたが、2009年から立山の御前沢雪渓と剱岳の三ノ窓雪渓と小窓雪渓で氷河の確認調査が行われ、2012年4月に日本雪氷学会に学術論文が発表され、日本国内に氷河が存在することが学術的に認定されました。富山県の5か所の氷河は、立山の雄山・東面の「御前沢氷河」、立山の富士の折立から真砂岳への稜線の東面(内蔵助カール)にある「内蔵助氷河」、剱岳・東面の「三ノ窓氷河」と「小窓氷河」、剱岳・西面の「池ノ谷氷河」です。他の2つは、長野県にある鹿島槍ヶ岳の「カクネ里氷河」、唐松岳・北東面の「唐松沢氷河」です。
立山にある「内蔵助氷河(くらのすけ ひょうが)」は登山道が通っており、一般登山者でも比較的容易に氷河へ近づくことが出来ます。春から夏は、冬に積もった雪で覆われ、如何にも「内蔵助雪渓」と呼ぶにふさわしい雪渓に覆われています。9月下旬になると雪は無くなり、氷体が露出するので氷河観察には最適な季節になります。10月になると雪が降ることもあります。9月以降の氷体が露出する時期には「ムーラン」と呼ばれる氷の融けた水で造られるとされる氷体の縦穴も見られます。なお、氷河(雪渓)の上は滑りやすく、傾斜もきついため転倒の危険があります。最悪、ムーランに転落することも考えられます。雪渓に入りたい場合はアイゼンを装着し、あまり中まで行かず、周辺部だけにしておいた方が安全です。普通の登山靴の場合は、氷河に入らず周りから眺めると、氷河の全体像を眺めら、高い場所からムーランを見つけられるかもしれません。
内蔵助氷河(写真:2023年9月23日 10時36分撮影)
内蔵助氷河地図(Map of Kuranosuke Glacier, Tateyama)
地図サイズ:480ピクセル X 640ピクセル
内蔵助山荘から内蔵助氷河への登山道(写真:2023年9月22日撮影)、富士の折立から真砂岳への稜線から見下ろした内蔵助氷河です。
氷河を流れる水(写真:2023年9月23日 10時41分撮影)
ムーラン?(写真:2023年9月23日 10時42分撮影)、「ムーラン」は氷河で見られる管状の穴(縦穴)、氷河の表面の氷が融けて水が川となり低地へ流れ溜まり氷を縦方向に融かしムーランが形成されます。
モレーン?(写真:2023年9月23日 11時40分撮影)、「モレーン」は氷河の氷が流れるときに削り取られた岩石・岩屑や土砂などが土手のように堆積した地形です。
氷河上流部(写真:2023年9月23日 10時42分撮影)
氷河下流部(写真:2023年9月23日 10時42分撮影)
内蔵助氷河 地図(Google Map)
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