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富山県の山
金剛堂山
金剛堂山(こんごうどうざん)は、富山県南砺市(旧利賀村)と富山市(旧八尾町)に跨る標高 1,650メートルの山で、白木水無県立自然公園となっています。山頂には一等三角点「金剛堂山(標高 1,637.84m)」があります。「日本二百名山」、富山県山岳連盟が2013年に選んだ「富山の百山」の一つに選定されています。江戸時代(藩政時代)は、加賀藩領と富山藩領の境界部だったため加賀藩では「金剛堂山」と呼び富山藩では「西白木峰」と呼んでいました。ちなみに南砺市は加賀藩でした。
一般的に金剛堂山というと一等三角点のある「前金剛(標高 1,637.84m)」を指しますが、前金剛から南に約520メートルの場所にある「中金剛(標高 1,650m)」が標高の一番高いピークです。また、中金剛の南には「奥金剛(標高 1,616m)」があります。
金剛堂山(写真:2015年5月23日 10時57分撮影)、奥金剛から眺めた中金剛(金剛堂山の最高地点)
金剛堂山 地図(Google Map)
金剛堂山への登山口となるのは、利賀村上百瀬にある栃谷登山口(この登山口が一番メジャー)、東俣登山口(車で行くには悪路)、旧スノーバレー利賀、富山市八尾の大長谷にある西瀬戸登山口の4つあります。普通の登山者なら栃谷登山口(標高 778m)が便利です。車でのアクセスが楽で、登山口には水場とトイレおよび避難施設があります。駐車スペースも20台程度あります。東俣登山口は、栃谷登山口から林道を10km進んだ場所にあります。正確には、車で行けるのは「東俣登山道入口」という場所です。標高 1,513.3mの場所にあるので、金剛堂山との標高差が少なく、登るのが楽といわれますが、東俣登山口までの林道が未舗装のため、綺麗な普通車だと行くのは止めた方がいいです。旧スノーバレー利賀からは、冬季や残雪期にバックカントリー・スキーで金剛堂山へ登られるようです。ただしスノーバレー利賀はスキー場が廃止されたため、リフトが無いので山の稜線まで行くのが大変でしょうね・・・。富山市側の西瀬戸登山口は良く判りません。この登山口からの登山道は国土地理院の地図「白木峰」にはルートが記載されていませんが、インターネットを見ると比較的普通に登られているようです。
金剛堂山への交通アクセス
金剛堂山は、南砺市では非常に珍しく鉄道駅から登山口近くまでバスがあります。実際にはかなり不便ですが・・・。南砺市の市営バスがJR八尾駅からスノーバレー利賀まで一日2往復(片道1時間)しています。
とは言っても実際には車しか交通手段が無いようなものです。富山市からならば、八尾から国道471/472号線を通り、利賀に入るとひたすら南下して、スノーバレー利賀を過ぎて約500メートルで上百瀬・栃谷登山口に着きます。砺波市からならば、国道156号線を通り、小牧ダムの手前で左折し国道471号線に入り、南砺市利賀行政センターのある交差点で曲がり新楢尾トンネルを抜けて右折し、県道229号線を南下しスノーバレー利賀を過ぎて登山口。五箇山からならば、東中江から利賀へ通じるスーパー林道を通り、県道34号線に入り北上し、南砺市利賀行政センターのある交差点まで行きます。後は砺波市からのルートと同じ道順です。金剛堂山へハイキングへ来るような人なら大丈夫だと思いますが、国道といえど利賀村へ通じる道路はいずれも曲がりくねった山道です。
金剛堂山 山頂(写真:2015年5月23日 9時53分撮影)
そして、金剛堂山への登山ルート(ハイキングコース?)ですが、一般的には2つのコースがあります。
まず1つ目は、上百瀬・栃谷登山口から北西尾根を登りつめ、金剛堂山(前金剛)の山頂まで行き、そのまま登ってきた登山道を引返すピストンコース。なお体力と時間に余裕があれば、中金剛や奥金剛まで足を伸ばすと、風衝草原(風雪が強く樹木の生えない草原地帯)を気持ちよく歩くことが出来ます。
2つ目は、同じく栃谷登山口から北西尾根から金剛堂山へ登り、中金剛、奥金剛へと歩き、引返さずそのまま南へ進み、東俣登山道入口まで降りて、そこから林道を約10km歩き、栃谷登山口へ戻る周回コースです。山と渓谷社が出版している「新・分県登山ガイド 17 富山県の山」の金剛堂山ページに書かれている登山コースになります。結構ツライ登山コースで、奥金剛から東俣登山道入口までの登山道は夏場なら多少のヤブ漕ぎ、5月や6月前半の残雪期には登山道には残雪が有り雪解け水で沢状態、林道は未舗装で10kmなので登山靴では足に負担がかかります。なお、複数台の車で来るグループ登山なら東俣登山道入口または東俣峠に車を持ってくれば、周回コースで一番つらい林道歩きをしなくてもすむのでラクが出来ます。
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