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クロユリ
クロユリ(漢字:黒百合)は、ユリ科バイモ属の高山植物です。日本で最も有名な生息地は白山で、大量に群生しているのが見られます。
花言葉は「恋」「呪い」「復讐」です。富山には「佐々成政のクロユリ伝説」があります。佐々成政は、戦国時代末にの越中の領主でした。当時の越中は、東に上杉謙信、西に前田利家がおり、南は飛騨の山、北は富山湾と四方を敵に囲まれたような状況となっていました。豊臣秀吉と関係が悪化した佐々成政はまさに孤立無援で、はるか駿河の徳川家康に救いを求め、真冬の北アルプス越え(雪の佐良越え)を決行しましたが、結局失敗に終わります。この間に、愛妾「小百合」と小姓「岡島金一郎」が密通したとの噂が流れ、越中に戻った成政の耳に入り、成政は烈火のごとく怒り狂い二人を斬首しました。この時、小百合がいまわの際に「この三年ののち、立山に黒百合の花が咲いたなら、佐々家は滅亡する事でしょう」と言って息を引き取ったと伝えられています。直後に豊臣遠征軍が越中に押し寄せ、佐々成政は降伏により越中の大部分を取り上げられましたが、新川郡(現在の富山市の一部)を安堵され、豊臣秀吉の御伽衆となりました。結構な強運の持ち主・・・。九州征伐に参加し肥後五十万石の大名に帰り咲いています。問題はここから、佐々成政には基本的に統治能力が無かったのか秀吉の巧妙な策だったのか判りませんが、成政が入国して一ヵ月後には肥後一円で大規模な百姓一揆が発生したことや「佐々成政の黒百合事件」では北の政所(ねね)の怒りをかうなどしたため、最終的には切腹となり、佐々家は滅亡しました。
クロユリ(写真:2011年7月14日撮影)、立山室堂平にあるみくりが池近くにて
和名:クロユリ(黒百合)
学名:Fritillaria camtschatcensis
科:ユリ科
属:バイモ属
生活型:多年草
草丈:10~20cm
花期:6~8月
花色:黒色
花径(花の大きさ):20~30mm
生息地:亜高山帯から高山帯の草原
分布域:北海道、本州(福島県・新潟県・山形県に跨る飯豊山地、山形県の月山、中部以北)
その他:ユリの仲間
クロユリと室堂の散策路(写真:2011年7月14日撮影)、立山室堂平にあるみくりが池近くにて
クロユリの群生(写真:2011年7月14日撮影)
クロユリの花(写真:2011年7月14日撮影)
剱岳・早月尾根で見たクロユリ(写真:2016年7月12日撮影)、剱岳・早月尾根の雪渓から2800m地点の間にて
白山で見たクロユリ(写真:2017年8月4日撮影)、白山の平瀬道・展望歩道分岐にて
クロユリの葉(写真:2011年7月14日撮影)
2017年6月24日、クロユリの蕾(写真:2017年6月24日撮影)、立山室堂平にあるみくりが池南縁にて
2017年7月9日、クロユリの蕾(写真:2017年7月9日撮影)、立山室堂平にある立山室堂山荘近くにて
蕾が付いたクロユリの群生(写真:2015年6月13日撮影)、雪解けが始まった立山・室堂平にて
クロユリの蕾(写真:2015年6月13日撮影)
2016年6月11日、クロユリの蕾(写真:2016年6月11日撮影)、立山室堂平のみくりが池近く
クロユリの萎れた花(写真:2012年7月26日撮影)、立山室堂平にて
クロユリの実(写真:2012年7月26日撮影)
クロユリの群生(写真:2017年8月4日撮影)、白山のお花松原~ヒルバオ雪渓への登山道にて
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