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立山室堂平
地獄谷
地獄谷(じごくだに)は、立山火山の水蒸気爆発で出来た多数の噴気孔や温泉の源泉などがある窪地です。日本で最も高所にある温泉としても知られています。また、歴史的に立山の地獄は、全国の亡者が集まる場所とされ平安時代に書かれた記録や説話の中にも度々登場しています。江戸時代には、立山信仰の中核をなす場所として、地獄谷が立山信仰布教の手段として作成された「立山曼荼羅」に大きく描かれ日本全国に広められました。立山室堂平には温泉のある山小屋が3つあり(みくりが池温泉とらいちょう温泉 雷鳥荘および雷鳥沢ヒュッテ)、それらの山小屋はいずれも地獄谷で湧いた温泉を小屋まで汲み上げて使っています。また立山室堂山荘では4月から8月の間、地獄谷から引いた水を水源として利用(ちなみに9月から11月は浄土沢の水を利用)しています。
今では信じ難い事ですが、かつては地獄谷の源泉近くに温泉付きの山小屋があり登山客が泊っていました。また室堂平にある立山室堂山荘には昔(昭和40年代ころまで)は風呂が無く「地獄谷に温泉入りに行きましょ」って感じで往復1時間(標高差150メートルくらい)の道を歩いて温泉に入り行ったそうです。1947年(昭和22年)に「房治荘(房治温泉)」開業、1955年(昭和30年)に「雄山荘」開業、その後、火山ガスの危険性の認識され、1975年(昭和50年)に「房治荘」がロッジ立山連峰の隣接地に移転し「ニューフサジ」と改名(後に経営者が変わり現在の雷鳥沢ヒュッテへ改名)と改名、雄山荘は廃業(廃業の年月は不明、1970年代?)
2011年に火山ガスの噴出量増加が顕著になり、2012年以降、地獄谷は立ち入り禁止となっています。2021年現在、地獄谷への立入規制解除の見通しは全くありません。
かつて地獄谷に入ることが可能だった時は、辺りは硫黄の匂いが立ち込め、水蒸気がでていました。晴れていれば「こんな地獄なら我慢できる」かもって感じでした。ガスがかかると、ちょっと怖くて「ホントに地獄」かもって世界を味わえました。火山ガスが出ているので、写真を撮ったりじっくり見物せず早足で通り抜けていました。火山ガスの噴出量が多くなると遊歩道が閉鎖されることがありました。小学生だった頃(昭和40年代後半)に立山へ連れて行ってもらい、当時は高山植物も多く綺麗な花の咲いていた室堂を歩いて子供心に感動し、なんだか岩だらけの道(現在は散策道と階段が整備されています)を下ると黄色い岩がゴロゴロした臭い場所(地獄谷)に行った記憶があります。
地獄谷(写真:2021年8月12日 7時59分撮影)
地獄谷地図(Map of Jigoku-dani, Tateyama-Murodo-daira, Toyama)
地図サイズ:480ピクセル X 640ピクセル
立山室堂平 地獄谷 地図(Google Map)
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